糖尿病と血糖値は密接な関係を持っていますが、血糖値が高いか否かは健康診断の時に調べることができ、この時に血糖値が高いと糖尿病の疑いがあると報告されます。
血糖値が高いだけでは糖尿病と診断されることは少なく、糖尿病を早期に発見するためにもその後再検査が必要になります。
糖尿病の再検査では、身体症状を調べたり、過去の病歴や家族の病気歴、肥満状態、生活習慣などを聞かれたりする問診と、血液検査が行われます。
この結果では、糖尿病であればどの型なのかを診断され、今後の治療法についてアドバイスされたり、場合によっては即治療が開始されることもあります。
糖尿病であるのかハッキリとわからなければ経過観察を行い再検査することもあります。
血糖値の高い状態により伴う症状
血糖は、血液中に含まれるブドウ糖のことで、ご飯やパン、果物、お菓子などに含まれる炭水化物などの糖質を摂ると、胃腸で消化されブドウ糖に分解されて、小腸の粘膜から吸収されて血液に溶け込み、全身に運ばれるサイクルを経ます。
この時、血液中のブドウ糖が一時的に増えることで 血糖の値が高くなります。
血糖値の高い状態が続くと次のような症状が表われることがあり、糖尿病に近づいている、もしくはすでに糖尿病になっている可能性は十分にあります。
多尿
ノドが渇く
太っていたのに急に痩せ始めた
手足がしびれる
目がかすんで物が見えづらくなる
下痢や便秘を繰り返す
全身がだるい
性欲が衰える
すい臓からインスリンと呼ばれるホルモンが分泌され、体内で血糖値を下げる働きを持っていますが、糖尿病は、インスリンの作用不足によって血糖値の高い状態が続く病気です。
血糖値が高くなると良くない理由
通常、血糖値が上昇した場合、インスリンの働きで血液中のブドウ糖の量は一定に保たれるように血糖値は下がります。
インスリンの大きな働きは、血液中のブドウ糖を筋肉や脂肪細胞に運び、細胞内に取り込まれやすくすることで、血糖値を下げることができます。
しかし、何かの原因により、インスリンの分泌量が少なかったり不足していたり、または、インスリンは分泌されていても筋肉や肝臓、脂肪組織のインスリンを受け取る機能に問題があると、インスリンが十分に効かなくなるインスリン抵抗性になり、食事によって血液中に増えたブドウ糖の処理が追いつかず、エネルギー源として有効に利用することができなくなります。
その結果、血糖値の上昇でブドウ糖が血液中にあふれると、血糖値が十分に下がらない慢性的な高血糖になり、糖尿病を発症することになります。