日本人の糖尿病患者の大部分を占めるのが2型糖尿病で、これは体質などの遺伝的素因に加えて長年の生活習慣の悪さが引き金となっておこります。

今までは中高年に発症してきましたが、近年では若い人たちにも、2型糖尿病の傾向の人が増えてきています。

2型糖尿病の原因

2型糖尿病は生活習慣病と2つの障害により発症

2型糖尿病は、インスリンは分泌されているものの、不足していたり、肝臓などのインスリンを受けとる側の受容体の働きが悪いことに加え、食べ過ぎや運動不足、肥満、ストレスなどが重なって発症します。

2型糖尿病の原因は遺伝的に糖尿病になりやすい体質が元としてあり、そこに過食や運動不足、ストレスなどの環境要因が加わると発症する生活習慣病によるものが主なので、生活習慣を見直さないと2型糖尿病は改善されることはありません。

2型糖尿病の原因は生活習慣によるものと、それに2つの障害も関係してくるようです。

2型糖尿病は、インスリンの「分泌障害」と「作用障害」の2つの障害が原因で起こります。

インスリンの「分泌障害」は、インスリンの分泌量が少なかったり、分泌が遅れるためにおこり、インスリンの「作用障害」は、インスリン受けとる側の働きが鈍いことで、インスリンの分泌があっても十分に働かない「インスリン抵抗性」によっておこります。

痩せている人でも安心できない2型糖尿病

2型糖尿病の人は、インスリン抵抗性によりインスリンが効きにくい状態になっている肥満の人が多いようです。

インスリン抵抗性によりインスリンの作用が低下すると、血糖中のブドウ糖をエネルギーとして利用されにくくなります。

そのため、全身の細胞がエネルギー不足になり、それまで脂肪細胞や筋肉内に貯めこんでいた脂肪やたんぱく質まで分解してエネルギー源として使うようになります。

特に運動をしないのに短時間で急激に体重が減った太っている人の場合には、糖尿病が悪化している可能性があります。

2型糖尿病は太っている人が多いのではないかというイメージがあります。

しかし、痩せている体型であっても2型糖尿病の人はおり、痩せている人は遺伝的な要素も持っているのでインスリンの分泌が少ない傾向があります。

特に食事をした後すぐはインスリンの分泌が不十分なので、食後には血糖値が高いという特徴があります。

2型糖尿病の原因

痩せている人も、太っている人も、2型糖尿病になる要素は持っていることは理解できたかと思いますが、結局、遺伝的に糖尿病になりやすい体質の人で、食べ過ぎや運動不足などが加わると2型糖尿病を発症しやすいようです。

2型糖尿病は日本人の糖尿病の95%以上を占めていますが、近年では生活習慣病によって、痩せている人も、太っている人のほかにも、若い人たちにも増えてきています。

初期のころは自覚症状がないのでそれほど気にならないかと思いますが、実は糖尿病はゆっくりと進行していっております。

もしも健診で血糖値が高いと指摘されたら、すぐに検査を受けないと、知らない間に糖尿病になり、治療しないで放置していると合併症にまで発展することもあります。

健診などにより早期発見が重要ですが、2型糖尿病になった場合の治療は、つらい生活改善と必要に応じて薬を使うこととなります。