糖尿病で一番気になるのは、血糖値がどのくらいあるのかだと思いますが、糖尿病かどうか診断を確定する検査には、一般的な血液採取による検査と、糖尿病であるかどうかを正確に診断する検査があります。

検査は採血により血糖の状態を調べますが、検査の種類は、現在の血糖の状態がわかる「随時血糖値」「空腹時血糖値」「ブドウ糖負荷試験」などにより血糖値を調べる検査や、「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」があります。

ここでは、その中でも「随時血糖値」について解説します。

随時血糖値

随時血糖値はどのような検査をするのか

随時血糖値の検査は、健康診断で採血したり、色々な病気を疑った時に医療機関で最初に行うような、一般的な血液検査のことを指します。

随時血糖値の検査では、食事による影響を考慮せずに採血することがほとんどなため、食事の量やその内容、食事をしてからの時間経過によっては、血糖値が高かったり低かったりすることがある程度予想がつきます。

したがって、随時血糖値には一定の基準がありません。

健康な人でも140mg/dlを超えることはまれにありますが、200mg/dlを超えると糖尿病と診断されます。

随時血糖値

糖尿病の検査結果による判定基準について

糖尿病の検診は、基本的に検査は、日を変えて2回行われることになり、その結果により糖尿病であるか判定されます。

1回目の検査では、糖尿病型、境界型、正常型の3つに分類されます。
2回目の検査においても糖尿病型という結果が下されると、糖尿病と診断されます。

糖尿病型、境界型、正常型の判定基準は次のようになります。

糖尿病型と判定されるのは随時血糖値で200mg/dl以上、空腹時血糖値が126mg/dl以上、75g経口ブドウ糖負荷試験で負荷後2時間の血糖値が200mg/dl以上の場合で、これら3つの数値のうち1つでも当てはれば糖尿病と判定されることになります。

1回の検査でも糖尿病と診断されるケース

採血検査において血糖値を2回測り、2回とも糖尿病型であれば糖尿病と診断されます。

随時血糖値の検査に関わらず、次に当てはまる場合には糖尿病型に該当し、1回目の検査の結果だけで糖尿病と診断されることがあります。

1.口やノドが渇く、多飲多尿、体重減少など糖尿病の典型的な症状がある場合
2.検査時に測定したヘモグロビンA1cが6.5%以上の場合
3.確実な糖尿病網膜症が認められる場合
4.過去に行った検査で、糖尿病型であった場合