太っている人がなぜ糖尿病になりやすいのかというと、太っている人は血糖値を下げるために、一般的な人よりも多量のインスリンをすい臓から出す必要に迫られます。

これが続くために次第にすい臓が弱っていき、最終的に血糖を下げるのに十分なインスリンが出せなくなります。

これが肥満の人が糖尿病になりやすいといわれる理由です。

日本人 糖尿病

男性と女性ではどちらが肥満の人が多いか

肥満はもちろん糖尿病の大きな原因となります。

しかも、肥満の日本人は確実に増えていることも事実です。

肥満度を示すのにMBIといわれる数値で表されますが、日本では25以上が肥満とされています。

さて、男性と女性ではどちらが太っているのか気になると思いますが、男性の場合は、30代からすでに30%の人が肥満といわれます。

これに対し、女性の場合は、30代では13%と意外と少なく感じることと思いますが、これが年齢が上がり、60代になると男性の比率と同じになります。

女性の場合は、ホルモンの関係があったり、年齢が増えるとしだいに動かなくなったり、それに加えて体に良くない高カロリーの食べ物を口にする機会が増えることも関係しているようです。

日本人の体質は糖尿病になりやすい

欧米人と日本人をBMI値で比較してみると、アメリカではBMI値30以上を肥満としていますが、この数字に該当する人の割合は、アメリカで 30%の人が当てはまります。

ところが日本人ではBMI値30以上はわずか 3%しかいないといいます。

BMI値がアメリカの10分の1に過ぎないのにもかかわらず、アメリカ人よりも日本人の方が糖尿病の発症率は高いのですが、このことは、欧米人に見られるような極端な肥満がなくても糖尿病になってしまうという、とても不幸な体質であることを裏付けられていて、日本人は糖尿病になりやすい人種だという事も研究の結果明らかにされています。

日本人が糖尿病になりやすい理由は、すい臓が弱いために、ちょっと太っただけでインスリンが出せなくなる体質の人種だからです。

すい臓がインスリンを出す能力が非常に弱いことに加えて、最近増加している砂糖の摂りすぎは、特にすい臓に大きな負担となるわけです。

つまり清涼飲料水やジュース類、ケーキやお菓子類の摂りすぎは非常に危険で、このような物を摂りすぎることが糖尿病を引き起こすことになります。

体質により糖尿病になる場合もある

痩せていても糖尿病になる人はいますし、逆に、100kgを越す肥満の人でも糖尿病にならない人もいます。

なぜこうしたことがおこるのか、その理由は、著しく太っていてもすい臓が丈夫でインスリンを出す力が強い人は、決して糖尿病にはならないからといわれます。

肥満であるから糖尿病になるというのではなく、体質やその他の要因が加わって糖尿病になる可能性があるのですが、いづれにしても肥満であることが、糖尿病を発症する可能性の一番高い原因であることは間違いないようです。